「ディファレント・アートギャラリー淀屋橋」八木ジン個展 7月29日スタート
更新日:10月9日

大阪西区のクリエイティブエリアで毎年開催される「ディファレント京町堀アートフェア」と連動したアートウォール。気鋭のクリエイターの作品が、話題のランドマークタワー「淀屋橋ステーションワン」最上階を彩ります。
第4回の作家は八木ジン。写真を起点に、立体・映像・インスタレーションなど多様なメディアを横断しながら現代における「見ること」の本質を探る作品を展開。この個展のための新作を中心に、ダイナミックで見る人に様々な印象を与える個性豊かな作品が並びます。作品は全てオンラインで販売します。
<ギャラリー情報>
different ART GALLERY YODOYABASHI
会場: 淀屋橋ステーションワン 30階 (大阪府大阪市中央区北浜三丁目6番22号)
時間:10:00~23:00 入場無料
企画制作:ディファレント京町堀アートフェア実行委委員会 / 株式会社チグニッタ / 株式会社 ZIZO


今回の作品は、私にとってモノクローム本質を探る転換点となる。
何度も色を重ね、 何度も黒で覆った。
消そうとしたはずの色は、 完全には消えない。
塗り重ねてもなお、 その痕跡は静かに息をしているようだ
まるで傷口にできたかさぶたへ、 何度も黒を塗り重ねるようでもあった。
色を隠したかったのではない。 整理できない思考や感情を受け入れ、
余計なものを削ぎ落としながら、 そこに残るものを見つめたかった。
黒は終わりではない。
黒は、感情を沈める色ではなく、 感情を静かに循環させる色である。
ネガティブは、消えるのではなく、 別の形へと変化していく。
破壊は再生へ、 混沌は秩序へ、
喪失は余白へと姿を変える。
私の制作は、その循環を繰り返してきた。
今回改めて取り入れたレンチキュラー作品は
その循環にもうひとつの時間を与えてくれた。
見る角度によって現れる像は変化し、
一つの真実は複数の景色へとほどけていく。
記憶も、感情も、価値観も、決してひとつの面だけでは存在しない。
モノクロームとは、 色を失うことではない。
色を削ぎ落とした先で、 ようやく現れる、
本質の輪郭である。 この作品群は、
私自身が変化していく過程そのものを記録した、静かな時間の痕跡である。
八木 ジン

八木ジン
アーティスト・写真家
京都生まれ。ロンドン・ミドルセックス大学大学院インタラクティブ・デザイン&メディア学科修了。Master of Arts取得。公益社団法人日本写真家協会会員。2025年に活動20周年を迎える。2024年 ブルックリンTHE IW GALLERYにて個展を開催。
写真を基軸に、彫刻、テキスタイル、インスタレーションなど複数のメディウムを行き来しながら現代社会に潜む境界や沈黙、人と人とのあいだに漂う見えない距離を空間の中へ滲ませている。写真を単なる記録媒体としてではなく借景、色彩の抽出、感情の輪郭、人や土地に宿るオーラを呼び込む「空間に召喚される像」として再定義しようとする試みに特徴づけられる。近年は、彫刻家である母の影響を背景に、スタイロフォームなど軽量素材を用いた立体表現へと領域を拡張。写真と彫刻の輪郭を溶け合わせ、新たな知覚体験を探求している。





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